日にち 10月下旬~11月中旬
場所 奈良国立博物館西新館・東新館
正倉院展は、正倉院にある宝物が展示される、奈良国立博物館の特別展。毎年品を変えて、シルクロードを伝わってきた異国の品や奈良時代の貴重な宝物が見られます。年に一度の機会とあって大人気で、入場待ちになることも。
正倉院展は「お祭り」ではないですが、毎年ニュースにもなる奈良の秋の恒例行事。「秋の風物詩」のひとつと言えるでしょう。奈良国立博物館の西新館・東新館が会場。
西新館の前や敷地内の庭園風のところに、ふだんは見られない行列用のロープやテントが用意されます。特にテントの「列」は、これ自体がかなりの迫力。テントの下がいっぱいになったら何時間待ちになるんだろう・・・・・・と想像してしまいます。1時間くらいの入場待ちは珍しくないですが、曜日や時間帯を選べば、待ち時間なしで入れることもあるようです。平日の開始時間直後や、逆に夕方くらいが狙い目。
正倉院は、東大寺境内の北のほうにある宝物庫。聖武天皇・光明皇后ゆかりの品がたくさん保管されています。宝物は、全部でなんと9千点くらいあるそうで、ふだんは非公開。毎年秋に行われる曝涼(ばくりょう・虫干しのこと)のついでに、その中からよりすぐりの60~70点くらいが正倉院展で展示されます。
全部が奈良時代の貴重なものばかり。実際に聖武天皇が着た着物や使った道具、東大寺関係の品など奈良時代の文化を知るうえで貴重なものや、遠くペルシャなどからシルクロードを伝わって来た、ガラスの杯など異国調のものもあります。
正倉院展の期間中毎日、ボランティアガイドによる見どころの説明会が1日5回開かれます。せっかく見に行くなら、時間が合えば説明を聞いて「予習」してから見たほうが、より楽しめそうですね。
奈良国立博物館は、いつも貴重な仏像などが見られるところですが、正倉院展はまた違った体験ができる機会です。興味ある人は、正倉院展に合わせて奈良旅行を計画すれば、印象深い旅になるでしょう。