日にち 4月25日
場所 三条通り・興福寺東金堂
興福寺文殊会は、興福寺東金堂にまつられている文殊菩薩のお祭り。うららかな春の日に、着かざった稚児行列が三条通りを練り歩くので有名です。東金堂を無料で見られるのも魅力。
興福寺文殊会の「主役」ともいうべきお稚児さんの行列は、昼下がりの2時半頃、三条通りの浄教寺を出発。雅楽を奏でる「楽団」の後に、山伏姿や花笠で着飾った、華やかなお稚児さんたちが続きます。市内の小学生が、お経の一節を1文字ずつ書いて奉納した習字「一字書」を奉額車に乗せて、これをお稚児さんたちが引っぱって、興福寺まで運ぶ行列です。
行列が興福寺東金堂に着くと、お稚児さんたちは文殊菩薩にお参り。一字書は、建物向かって右側の壁に奉納されます。その後、東金堂で法要が行われます。この日は、いつもは拝観料を取る国宝・東金堂を無料で見られるので、ぜひお参りしていきたいところ。ただし、法要中は入れないので、法要は外から見るだけです。
毎月25日は文殊菩薩の縁日。4月の縁日に行われるこの文殊会は、平安時代に始まったという歴史ある行事です。知恵の仏様である文殊さまにあやかろうということで、小さな子供たちが参加するわけですね。いろいろな花が咲く4月下旬の奈良に、かわいらしいお稚児さんの色鮮やかな衣装が彩りを添える、華やかな行事です。