春日山遊歩道は、若草山と春日山のあいだの谷から若草山山頂へと続くハイキングコース。春日山原生林で森林浴を楽しめるほか、秋は見事な紅葉を眺めながら歩けます。
東大寺と春日大社の境目あたりを山のほうに歩いていくと、水谷茶屋を過ぎるころから渓谷沿いの道になって、舗装路からハイキングコースに入ります。「ハイキングコース」とはいっても、もともと車が走るように整備された道らしく、平らに整備されていて、幅が広く傾斜もゆるやか。歩きやすい道です。
春日山遊歩道に入ってすぐのあたりから、見事なモミジの大木がたくさんあります。まずは、頭上のモミジを見上げながら歩く感じ。登っていくと、道わきのモミジを楽しみながら歩くようになります。時々、原生林の緑のなかに、見事に紅葉したモミジが集まっているところがあります。紅葉した葉っぱごしの光で、あたり一帯が赤く染まっているようで、息をのむ光景です。
登りきると、有料道路「奈良奥山ドライブウェイ」の駐車場に出ます。トイレあり。さらに少し歩くと若草山の山頂に出て、大パノラマが開けます。
駐車場から反対方向に進むと、奈良奥山ドライブウェイを歩けます。ドライブウェイといっても、ここまでの道と変わらないじゃり道。たまに通る車に注意しながら、春日山裏手の原生林をハイキングできます。鶯の滝や石窟仏を見ながら、春日山を一周して降りてくるコースも、たっぷりハイキングしたい人にはおすすめ。ところどころで紅葉も楽しめます。
若草山を表から登るコースと違って、眺めのいいところはありませんが、紅葉の時期に若草山に登るなら、むしろ春日山遊歩道コースのほうがおすすめ。登り・くだりのどちらかを春日山遊歩道ルートにするのもいいですね。